2013年9月24日火曜日

2013年度医療キャンプより帰って参りました。


医療キャンプのご報告

NPO法人アフリカ支援 アサンテ ナゴヤは今年もケニア奥地の農村ゲム・イースト村に於いて無料医療キャンプを実施し、昨日無事帰国いたしました。

9月12日(木)に日本を発ち、翌13日(金)の午後ナイロビに到着しました。キャンプ地の村までバスで移動して、16日(月)から20日(金)までの5日間キャンプを実施し、村の人たちに無料で医療を提供して参りました。
ケニアの中でもこの地域はHIVの感染率が特に高く、医療を提供しながらHIV検査の受検を勧める医療キャンプはとても意義深いものでありました。

日本からは22名が参加し、現地で2名が合流し、総勢24名のキャンプでした。
また今年はJICAの元職員の方と海外青年協力隊として現地に赴任している方々もキャンプにご参加下さいました。今後そうした皆様と協力して活動を展開できるのではないかと、大いに期待しています。

ゲム・イースト村は高地なので、さほど気温は高くならないのですが、やはり赤道直下の日射しは厳しく、食べ物の問題もあり、体力を消耗しがちなキャンプの間は体調を崩された参加者もいらっしゃいました。
それでも帰国までに健康を回復し、全員元気に帰国できたことはなによりでした。
今年もキャンプ中には色々なことがありましたが、参加者全員で力を合わせて乗り切ることができました。


コミュニティセンターの建設

アサンテ ナゴヤでは5月より8月末まで『ケニア・ゲムイースト村コミュニティセンター建設募金』へのご協力をお願いして参りました。
大変多くの方々の温かいお気持ちを賜わり、当初の目標金額を大きく上回る募金総額2,620,502円(105件)を集めることができました。
http://asante-nagoya.com/bokin.pdf

募金とは別にご寄附を頂いた300万円と合わせた約562万円を建設資金として、ケニアの協力団体RUNELDに提供する予定です。

今回のキャンプでは、その提供した資金がどのように活用されているかを確認することも大きなテーマでした。
ケニアでは何事もゆっくりとしか進まないとも聞いておりますので、現地に行っても何もご報告できることがないのではないかと懸念もしておりましたが、実際には写真のように建築が進んでいました。
私たちの医療キャンプの最中も建設作業は進んでおり、5日間だけでも工事の進展が見られ、とても嬉しく思われました。

ケニアでも消費税が増税されたり、物価が上がったりしているとのことですが、RUNELDは少しでも価格を抑えるために原材料を直接仕入れています。
また現金収入のない村に雇用を創出すべく、労働者として村人を雇うことを建設の条件としています。

私たちのケニアにおける協力団体RUNELDはとても誠実な方たちによって運営されています。
今回はかなり具体的な事柄を色々と質問してきたのですが、彼らはその全ての質問に真摯に答えてくれました。

建設は12月に完了の予定です。

キャンプやセンターの建設については、11月に開催予定のアサンテ ナゴヤの総会にて詳しくご報告する予定ですので、ぜひご出席をお願いします。

ともあれ今年も医療キャンプを実施し、無事に帰ってくることができました。
これは皆様の温かいご支援の賜物です。
心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。

2013年9月9日月曜日

コミュニティセンター建設募金にご協力ありがとうございました

募金総額 105件 ¥2,620,502- 


私たちNPO法人アフリカ支援 アサンテ ナゴヤは 5月から8月まで、ケニア・ゲムイースト村コミュニティセンター建設募金へのご協力をお願いしておりました。
2009年からアサンテナゴヤとして医療支援、自立支援を続けてきた、ケニア奥地の農村にコミュニティセンターを建設するための資金援助を目的とした募金です。
センターの建設により、村に医療がもたらされ、またHIV/AIDSに対する啓発活動や女性・子どもへのエンパワーメント活動の拠点とすることもできます。
募金についての詳細はこちらをご参照ください。
http://asante-nagoya.com/bokin.pdf

建築の総事業費は500万円ほどと見積もられており、今回の募金はその内の200万円を集めることを目標としておりましたところ、8月末日の募金終了までに105件、2,620,502円のご支援を頂くことができました。
私たちが希望的に予想していたよりもはるかに大きな金額のご支援を賜わることとなり、驚くとともに深く感謝している次第です。
また、アフリカに対する健康支援に多くの方が関心を寄せていらっしゃることの表れでもあろうと思います。

実は8月中旬にケニアに236万円を送金済みです。ケニアの通貨で約200万ケニアシリングになります。皆様の大切なお志を一日でも早く形にして、ご報告できるように、ケニアでの建築申請の認可がおりたことを確認して、送金いたしました。
現在、建築資材の購入を開始していると連絡をうけています。

アフリカ支援 アサンテ ナゴヤは9月12日~23日の日程で、医療キャンプのためにケニアに渡ります。
その時に、建築の進捗状況を確認して、帰国後あらためてご報告したいと考えております。
今回は現地のVCT施設(Voluntary Counselling and Testing=カウンセリングを伴う自主的なHIV抗体検査)を訪問する予定です。
ケニアの医療の状況についても、あわせてご報告いたします。

この度の募金では、多くの方々よりたくさんのお志を賜わりました。
心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
これからもご支援をよろしくお願い申し上げます。


2013年6月19日水曜日

ケニアGEM EAST村 コミュニティセンター建設計画(3) 女性のエンパワーメント



今回はfacebookでのお友達ローレンス君の投稿をご紹介します。
ローレンス君は、アフリカ支援 アサンテ ナゴヤのケニアでの協力団体RUNELDのメンバーです。
医療キャンプを実施している農村ゲム・イースト村の重鎮、エリアス牧師の息子さんで、大学生です。
ローレンス君は真面目で、RUNELD以外にもいくつかの団体に所属して、地域のための活動を熱心にやっているようです。
そんな彼が、とても説得力のある文章を投稿したので、以下にご紹介させて頂きます。

これまで疑問に思ったことはある?
統計によれば、男性は一般に女性に比べて危険な性的な行動を取ることが多いことが分かっている。例えば、複数の女性と性交渉を持つことが多いとか。でも、だったら何故女性の方がより多く感染するのだろうか?

理由は大きく二つ挙げられる。

色々な理由が考えられるけど、生理学的な理由と社会経済的な理由だ。

 精液中のウイルス量は、膣粘液よりも多い。
膣の膜は、陰茎内のそれよりも薄い。

精液が膣内に長く残るために、女性の方が
顕微鏡的病変を生じやすい

社会経済的な観点から見ると、以下のようなことが挙げられる。

女性は痛みや不快感を受け入れる。
子供を産まなくてはならないという社会からのプレッシャー。
若い女性/青少年の社会的な脆弱性
女性は性的な問題の知識を欠いていて、そのことについて意見を表明できない。
安全なセックスをパートナーに要求できない。

この深刻な状況に対処する唯一の方法は、性的関係やそれらを取り巻く事柄に対して、より積極的な役割を担うことができるように、女性の地位を向上させることしかない。

もし、あなたがケニアの母親、若い女性や女の子のことを考えてくれるとしたら、それはすなわち私たちのコミュニティ全体の健康について真剣に懸念していることになります。

スラムの女性が自分たちでもできる経済活動を始めることを通じて、積極的に生き、相互扶助のグループを運営するための3日間のトレーニングを受けられるように支援して下さい。
このトレーニングは女性たちが健康的な方法で所得を得る技能を身につけ、そして自らの威厳と尊敬を回復するものです。彼女たちのほとんどが現在従事している仕事、すなわち売春やストリップダンスよりもよい機会を彼女たちに与えようとするものです。



ケニアあるいはアフリカにおけるHIV/エイズ感染の広がりと、それに関連した社会の有り様をわかりやすくまとめた文章だと思い、このブログでも紹介させて頂くことにしました。
RUNELDはその活動の重点を、女性やエイズ孤児のエンパワーメントに置いています。
女性や子どもたちが村の活動に能動的に参加することによって、村の有り様を変革しようとしています。
上記のローレンス君の文章は、こうしたRUNELDのポリシーを裏付けるケニアの現実を表していると言えるのでしょう。


エイズ動向委員会報告によれば、平成25年3月31日現在の日本国籍を有する人でHIV感染者は12,266名。その内訳は男性が11,449名、女性は817名です。
日本においては、HIV感染者の約93.3%が男性です。

一方、日本ユニセフ協会の 「子どもとエイズ」世界キャンペーン、ファクトシートによれば、ケニアの感染者の男女比は1対5とあります。80%以上が女性ということです。

男性よりも女性の方が感染しやすいことは日本でもケニアでも変わりないでしょう。
違うのは明らかに“社会経済的”な環境 ではないでしょうか。
私は女性のエンパワーメントは、日本も含めて世界中で必要であると考えています。しかし、こうしたHIV/エイズに関する状況を知ると、ケニアにおいて求められているエンパワーメントは、質的にも切迫性においても全く異なると感じます。

上記のユニセフのページにはこのように書いてあります。
サハラ以南のアフリカでは、特に若い女性たちにHIVを予防する知識が不足しています。この地域で、自分を感染から守る方法を知っているのは、15~24歳の女性の23%にとどまっています(同年齢の男性は31%)。ベニン、チャド、マリでは、10%未満です。
これらの国々の罹患率が高いのは、HIV/エイズとその感染路についての総合的で正しい知識を持つ人の割合が低いからと言えます。

ローレンス君の書いたような話はなかなかしづらいものです。男女の問題、性的な事柄はタブーに属すもので、特にアフリカではその傾向は顕著です。
しかし彼が書いているように、ケニアの女性の問題は、そのままコミュニティ全体の問題なのです。彼を含めてRUNELDのメンバーはそうした問題意識を持って、女性と子どもへのエンパワーメントを通じてコミュニティの生活改善を目指しています。
そのための拠点として現在計画しているコミュニティセンターがあるのです。

皆様、どうぞご協力をお願い申し上げます。

コミュニティセンター建設募金のご案内
http://asante-nagoya.com/bokin.pdf






2013年5月21日火曜日

2013年度 アフリカ支援 アサンテ ナゴヤ講演会

アサンテ ナゴヤは毎年講演会を開催しています。
アフリカ支援に関連した活動をなさっている方をお招きし、毎回貴重なお話を聞かせていただいています。

今年は 5月18日(土)に開催いたしました。
先日ブログでご案内の通り、 (株)現代建築研究所の吉田啓一先生を講師にお招きし、「アフリカの今-建設支援の取り組み方から課題を探る」と題した講演をいただきました。
当日は多数の方にご参加頂きました。当NPOの会員の方々だけでなく、ブログやfacebookページをご覧頂いた方にもお越し頂くことができました。

今年の講演会が例年と違う点は、「ケニア・ゲムイースト村コミュニティセンター建設募金」の開始を発表したことです。
講演会の内容もセンター建設に関連したものといたしました。
当日は早速にたくさんの募金を頂きました。心より御礼申し上げます。

募金については、講演会後ホームページにもご案内を掲載しています。
ぜひご協力をお願い申し上げます。
http://asante-nagoya.com/bokin.pdf


吉田先生は シエラレオネ、スーダン、ネパールをはじめとして多くの国で長年に渡って建築支援に深く関わっていらした方です。
そのお話は全て実体験に基づいており、含蓄のあるお話でした。

小学校校舎、ヘルスセンター、井戸など小規模施設の建設では、支援する側と支援を受ける側とがさまざまな取り組みを行ってきたということです。
具体的には
①日本の建設会社が施工
②現地の建設会社が施工する
③NGO等が村の住民と共同で計画し、建設に住民が労働を提供する
④支援 側は資金提供と実施のためのお手伝いを行い、住民が建設を実施
など、色々なやり方があります。
①や②だと仕事は早く、合理的ですが、③や④のように実際に施設を利用する村の人たちが計画に関与するやり方の方が、結果的に意義深い支援になるというお話でした。

アフリカでは最近中国からの支援が増えていて、ケニアでもその傾向は顕著です。
テレビ報道によれば、そうした支援は中国企業が請け負い、実際の仕事も中国から来た労働者が行うということで、ケニアの企業や労働者には恩恵が及ばないということです。

ゲム・イースト村のコミュニティセンター建設計画は、現地のNGOルーネルドが村の人たちと話し合いながら進めています。私たちアサンテ ナゴヤの役割は、日本の皆様から頂いたご支援が無駄なく有意義に使われるよう管理することと考えています。



当日は、アサンテ ナゴヤの内海眞理事の講演もありました。
「HIV/AIDSの基礎知識」
「ゲム村コミュニティセンター建設について」
という二つのテーマでお話させて頂きました。
 
HIV/AIDSは内海理事の専門分野であり、HIV/AIDSの病理や国際的な状況、日本の状況についての話はとてもわかりやすく、ご参加の皆様のご理解も深まったのではないでしょうか。
 
世界的に見て、HIV/AIDSの感染者はアフリカのサハラ砂漠以南の地域に特に多く見られます。子どもの感染者について見ると、その傾向はより一層顕著です。
ケニアもサハラ砂漠以南に属します。だからこそ、アサンテ ナゴヤはまずケニアに支援に向いました。ケニアの中でも、ゲム・イースト村のような僻地の農村は、政府の対策もなかなか行き届きません。
 
HIV/AIDSは今では治療できる病気です。
そのために一人でも多くの方に検査を受けてもらい、治療を開始する必要があります。
そして、何より大切なのは予防です。
HIV/AIDSについての正しい知識を持ち、感染につながる行動を避けることが予防につながります。
 
NGOルーネルドはゲム・イースト村において、予防啓発活動に努めています。
村にコミュニティセンターができれば、検査、治療の拠点となるだけでなく、村のセンターとしての役割を果たし、HIV/AIDS予防啓発活動、衛生についての啓発活動なども活発に行うことができるようになります。
村の人たちが当初よりコミュニティセンターの建設を求めていたのは、こうしたことが理由です。
 
コミュニティセンター建設の意義にご理解を頂き、募金にご協力くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

2013年5月10日金曜日

ケニアGEM EAST村 コミュニティセンター建設計画(2) HIV検査について


VCTについて

私たちは元々、サハラ以南のアフリカにおけるHIV/AIDSに対して行動を起こすことから活動をスタートしています。ですからHIV検査は、アサンテ ナゴヤの医療キャンプにおいても最も重点を置いている活動の一つです。

HIV検査はVCTという方式を取ります。
ケニアでは1999年にHIV/AIDSをNational  Disasterと宣言し、その対策の重要な活動としてVCTは位置づけられています。
VCT [Voluntary Counceling and Testing]とは日本語では「自発的カウンセリング・検査」と訳されます。

独立行政法人 国際協力機構(JICA)のホームページでは、下記のように説明されています。

HIV/AIDSやHIV検査について十分な情報を得たうえで(プレ・カウンセリング)、自ら選択してHIV検査を受け、検査結果に基づいてポスト・カウンセリングを受けるまでの一連のプロセスを指す。VCTは、その後の治療やケア・サポート、母子感染予防などの「入り口」(Entry Point)になるとともに、VCTというプロセスを通じて人々がHIV/AIDSについてリアリティを持って考えることができるようになるという点で、予防・啓発活動の「入り口」でもある。その点で、VCTは包括的HIV/AIDS対策における一つの要の位置を占めるということができる。



アサンテ ナゴヤが毎年実施しているGEM EAST村 無料医療キャンプにおいても、事前にカウンセリングを実施し、検査後陽性者にはフォローを行っています。
このカウンセリングとフォローは現地NGOのルーネルドが担当しています。

ルーネルドはこれ以外にも、GEM EAST村にてHIV/AIDS予防啓発活動として、様々なワークショップを実施しています。
HIV/AIDSに対する正しい知識を持ち、感染につながる行動を避け、予防すること。HIV/AIDSに対する偏見や迷信を取り除き、陽性者と共生するコミュニティを創る。HIVのために困っている弱い立場の、主に女性や子供を支援する。
こうしたことを目的に活動しています。
ルーネルドは、GEM EAST村内に約50名のOVC's(エイズ関連で親を亡くした孤児やネグレクトを受けている子ども)のケアをしていると報告を受けました。

HIV/AIDSのケアと予防の拠点としてのコミュニティセンター

医療キャンプの際は、一人でも多くの方に検査を受けてもらうよう、声をかけることにしています。
それでも実際に検査を受けるのは一部の患者に過ぎません。昨年の実績は1113人の患者のうち、検査を受けたのは188人ですから、2割以下です。
また、キャンプにくるのは女性が多く、男性は少ない傾向があります。HIV/AIDS感染予防のためには男性の行動がカギを握っていますので、これは今後の重要な課題です。

キャンプに参加した医師の皆さんから話を聞くと、 受検を勧めると「もう受けた」と言って断る方が意外に多いということでした。
検査を受けたくなくて、嘘をついているのかもしれませんし、あるいは実際にどこかのVCTセンターで受検したのかもしれません。

GEM EAST村にコミュニティセンターができれば、VCTセンターとして機能させることができます。
現状では受検したいと思っても、何キロも歩いていかなくてはなりません。
そこでフォローをしてくれるとしても、そんな遠くまで頻繁にいくことは大変なことです。

村で検査を実施できれば、受検者も増えるでしょうし、その後のフォローもしやすくなります。
あわせてルーネルドが予防啓発ワークショップを開催できますから、うまく連携できるでしょう。
コミュニティとしてHIV/AIDSに立ち向かう体制ができることになります。

コミュニティセンター建設は、このようにHIV/AIDSの予防という点からも大変意義深い事業です。
皆様方にご理解、ご協力をお願い申し上げます。

2013年5月5日日曜日

ケニアGEM EAST村 コミュニティセンター建設計画

コミュニティセンターについて

私たちNPO法人アフリカ支援 アサンテ ナゴヤは、ケニアの農村GEM EAST村におけるコミュニティセンターの建設支援計画を進めています。
このことは以前のブログ記事でもご案内しています。
http://asantenagoya.blogspot.jp/2013/04/gem-eastngo.html

この記事の中では「ドロップインセンター」と記載していました。現地の協力団体ルーネルドからのメールに当初そのように書いてあったからです。
ところがその名称は必ずしも制度的に定められたものというわけでもないようで、ルーネルドも色々な呼び方をしてきます。
計画を進める上で、アサンテ内で名称を統一しようということになり、「コミュニティセンター」を採用しました。


コミュニティーセンターに期待されている役割は、例えば以下のようなものです。

公的医療施設として
・HIVの検査とカウンセリング
・HIV母子感染予防
・外来による治療
・予防接種、小児疾患の管理
・マラリア検査

現地NGOによる啓発活動の場として
・HIV感染予防啓発
・HIV/AIDSについての講座
・エイズ孤児や女性に対する支援活動
・衛生についての教育
・村の公益的活動や種々の情報提供

コミュニティセンターとは、地域医療を提供することのみならず、村民の健康を増進するための様々なサービスを提供する場であると解釈できるかもしれません。
上記のような機能をもつのはケニアの医療制度の中では、レベル2か3の診療所かヘルスセンターにあたるでしょう。
コミュニティセンターとは、医療施設を含む様々な機能をもつ複合的な施設と考えられます。

ケニアでは、センターはコミュニティに基盤を置く教会やルーネルドのようなNGOによって設立されることがよく見られます。
政府はセンターを公的な医療施設として認定し、医療従事者の派遣などの支援をします。
センターはあくまでもコミュニティのもので、設立者である団体と医療を受ける側の村人の代表者から成る委員会によって運営されます。
そのことにより、村の状況に合わせた運営ができる、ということです。

GEM EAST村の場合、センターのような建物は他に無いようですから、医療関連のみならず、村の寄り合いや結婚式会場としても利用されることも考えられます。
まさにコミュニティのセンターとして機能することが期待されています。
これはGEM EAST村のような貧しい農村においては、村の有り様を変えるような大きな変化をもたらすものです。

*ケニアの医療制度についてはこちらの記事で少しご紹介しています。
http://asantenagoya.blogspot.jp/2013/04/gem-east_8.html







2013年4月23日火曜日

2013年度 講演会のご案内

ホームページの活動計画でもご案内しておりました2013年度の講演会の開催が決まりましたので、ご案内申し上げます。

今年度は(株)現代建築研究所の吉田啓一先生をお招きし、「アフリカの今-建設支援の取り組み方から課題を探る」と題してご講演を頂きます。
アフリカ支援 アサンテナゴヤは、現在ケニアの農村ゲム・イースト村にコミュニティセンターの建設を計画中ですので、今回の演題はタイムリーで、参考になるお話を聴かせて頂けることと思います。アフリカへの支援に関心のある方はぜひご参加下さい。

当NPOの理事の内海眞からも、専門分野である「HIV/AIDSの基礎知識」および「ゲム村コミュニティセンター建設について」のお話をさせて頂きます。


2013年度 アフリカ支援 アサンテナゴヤ講演会

「アフリカの今-建設支援の取り組み方から課題を探る」
(株)現代建築研究所 吉田啓一

講演の要旨

小学校校舎、ヘルスセンター、井戸など小規模施設の建設では、支援する側と支援を受ける側とがさまざまな取り組みを行ってきた。
シエラレオネ、スーダン、ネパールの事例をもとに、現地の省庁とJICA/コンサルタントが計画し、①日本の建設会社が施工、②現地の建設会社が施工するタイプと、現地の省庁/JICAの合意を受け、コンサルタントまたは外国やローカルのNGOが村の住民と共同で計画し、③建設に住民が労働を提供、④支援側は最低限の資金提供とソフト(住民組織作り、地域の問題・開発ニーズ分析、会計)とハード(設計図、積算書作成など)のお手伝いを行い、住民が建設を実施、⑤④に加えて、スタデェービジットやトレーニングを行い、住民/コミュニティの能力開発を促し、さらに、現地の省庁や事務所とつながりを形成し、地域の持続的な開発/運営に導くタイプの取り組みがある。
村へのインパクト、支援する側受ける側が学んだこと、持続的開発の視点で見た課題などプロジェクト事例から学ぶ。

「HIV/AIDSの基礎知識」
「ゲム村コミュニティセンター建設について」
アサンテナゴヤ 副理事長 内海 眞

日  時 平成25年5月18日(土)14:00~16:45(受付開始 13:30~)

場  所 名古屋都市センター(金山総合駅南口 詳細は下記をご覧下さい)

参加無料 先着50名様

事務局:〒461-0004 名古屋市東区葵1-25-1ニッシンビル906  TEL 052-933-1588

参加申し込み方法

講演会参加申し込みはE-mailにて承ります。
E-mail : africa@asante-nagoya.com

お名前、ご連絡先が必要です。いただいたアドレスへ事務局から返信いたします。
4日以上経ても返信が届かない場合はお手数でも事務局までご一報下さい。

申し込み期日は5月12日(日)とさせていただきます。
尚、一定数に達した場合はご参加をお断りする場合もございます。ご了承下さい。


会場案内

名古屋都市センター 受付開始 13:30~


住所: 〒460-0023 愛知県名古屋市中区金山町1丁目1−1 金山南ビル 14F
TEL 052-678-2200
 
ホテルグランコート名古屋、ボストン美術館の入っているビルです。
入口は1Fです。都市センター専用エレベーター(シースルー)をご利用下さい。














皆様のご参加をお待ち申し上げております。